日々の業務に追われていると、どうしても「社内の常識」や「自分たちの都合」だけで物事を見てしまいがちです。
先日、定年後にコンサルタントとして活躍されている、古くからのお取引先様のお話を伺う貴重な機会がありました。その中で、私にとって頭をハンマーで殴られたような衝撃的な出来事があったのです。
なんと、そのお客様が我が社の「SWOT分析」をしてくださっていたのですが、私が「絶対に強みだ」と確信していた要素が、お客様の視点では「弱み」に分類されていたのです。
顧客が指摘した「本質」:ソフトのないゲーム機はただの箱
納得がいかなかった私は、質疑応答の時間に真っ先に手を挙げ、その理由を尋ねました。
お客様からの回答は、非常にシンプル、かつ本質を突いたものでした。
「あなた方は、本質の部分(仕組みやコンテンツ)を作っていないからです」
これを分かりやすく例えるなら、「ゲーム機本体(ハード)は作っているが、遊ぶためのソフトを作っていない状態」だと言うのです。
- 顧客側の視点: ソフトがあって初めて、ゲーム機本体に価値が生まれる。本体だけでは遊べない。
- これまでの私の視点: ゲーム機本体を製造できる競合が少ないから、まだ新しい市場へ進出できる(=強みである)。
市場に参入できる技術があること自体は事実です。しかし、それを使う側の顧客から見れば、「一番肝心な『ソフト(顧客の課題を解決する核心)』が伴っていなければ、強みとは言えない」という厳しい現実を突きつけられた瞬間でした。
マーケティングを学んでいても陥る「プロダクト・アウト」の怖さ
私は日頃からマーケティングの勉強をし、資格取得などにも励んできました。それにもかかわらず、完全に「売り手側の論理(プロダクト・アウト)」に終始し、本当の顧客ニーズを正確に捉えられていなかったのです。
もしこの勘違いに気づかないまま、「強み」だと過信して事業を突っ走らせていたら……と思うと、背筋が凍る思いがします。まさに事業失敗へ直結する怖さを痛感しました。
今回の経験から、以下の3つの重要性を改めて学びました。
- 「社会・市場・顧客」の視点を常に中心に置いて判断すること
- 自社が提供しているものは、顧客にとっての「本体」なのか「ソフト」なのかを客観視すること
- 社内に引きこもらず、外の世界のリアルな声を定期的に取り入れること
このような気づきの機会を与えてくれた上司には、心から感謝しています。
まとめ:外の視点を取り入れる「仕組み」を自分に仕掛ける
会社の中に長くいると、どうしても外の世界が見えなくなってしまいます。これは誰にでも起こりうる「組織の盲目」です。
今後は、単に「注意しよう」と心がけるだけでなく、強制的に外の視点や顧客の声をフィードバックできる「自分なりの仕組み」を作って実践していこうと考えています。
皆さんの会社や、皆さんが提供しているサービスは、顧客から見て「ソフトの入っていないゲーム機」になっていませんか?ぜひ一度、顧客の帽子をかぶって、自社の「強み」を見直してみてください。
あなたの会社の「本当の強み」は何ですか? ぜひコメント欄やSNSで、皆さんが意識している「顧客視点での強みの見つけ方」を教えてください!


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